みらい

みらいのはなしをされたんだ。
わたしはしょうらいとかみらいからまだ逃げていたというか
一連の騒動があってから、迫りくる選択がひとつもできずにいて
就職とか勉強とか、一番近いところでゼミ決めとか
そういうこともなんか考える気が起きなくて逃げていて

やらなきゃとも思うんだけどなんだか逃げていて
つくることが好きなんだけど、だけどなんだか逃げていて、
いきなり宮城がみらいやしょうらいを、口にしたから驚いた。私は宮城はもっと、みらいとしょうらいを考えないようにしつつも不安でつぶれそうになっているひとなんだとおもっていた。
安寧がほしいのか。

そんなことをかんがえて眠れなかったきのうのよなかさんじ、 宮城からの電話におどろいた。
わたしは起きていたから、電話をとった。くすりは、きかなかった。
宮城はまたみらいのはなしをした。私は家から出られないのかと、そんなはなしもした。


宮城の未来に私は居た。なんだかふしぎだ。まだ会ってもいないのに、宮城の未来に私はいるのか。
それが不思議だったような、嬉しかったような
でも私を動かすなにかになっていた。わたしはもう生涯いえからにげられなくてもいいと諦めかけていたんだ
気まぐれかもしれない。
気まぐれかもしれない、けど、ふたりいっしょの部屋のへやでなんじかんもすごすような日がくるんだろうか
宮城と一緒にくらすような日が、ほんとうにあったりするんだろうか

私はなんだかそのことばがふしぎでふしぎでだけどなんだかすこしうれしくて
まだ会ってもいないのに、ふしぎだ
あたまがぐらんぐらんする。